木製と木合、何が違う?|木製編
漆器の商品説明で目にする「木製」と「木合(もくごう)」。越前漆器は、木製と木合どちらの技術も用いられています。表面にはどちらも漆が塗られているため、見た目だけではほとんど違いがわかりません。 異なるのは、漆の下にある素材です。木製と木合のどちらが優れているということではありません。それぞれの特徴を知ると、使い方や好みに合う漆器を選びやすくなります。
今回は、天然木から一点ずつ作る木製漆器の表情と、修理を重ねながら長く使う魅力をご紹介します。
天然木を削って素地(木地)を作る
木製の漆器は、天然木を削って木地を作ります。職人を木地師(きじし)と言い、木地師は木材を轆轤(ろくろ)で挽き、お椀やお盆といった丸物木地に仕上げます。
木地師が一点ずつ削りながら、大きさと形を一定の範囲に整えます。手作業によるわずかな個体差はありますが、並べたときに形の違いが大きく目立つわけではありません。
一点ごとに異なる天然木の表情
木製ならではの違いは、木目や色合いに現れます。同じ樹種でも、木の産地や一本の木のどの部分を使うかによって、硬さ、木目、重さが変わります。
形が不ぞろいなのではなく、天然木の表情が一点ごとに異なる。塗りの技法により木目が見えない場合もありますが、木製漆器を選ぶときに知っていただきたい特徴です。
漆と手間を重ねて仕上げる
木製の漆器は、下地など表面を整えるいくつもの作業工程が必要となります。天然木の材料や、工程数、漆の使用量、職人が手をかける時間により、木合より高価になりやすく、完成までに日数がかかります。
使う時間が器の表情を育てる
漆器は、使い手が育てると言います。使い込む程に、艶が増し色味や風合いが深まり、木製ならではの経年変化を楽しめます。塗り直しや補修を重ね、次の使い手へ受け継がれる漆器を、漆琳堂は目指しています。
自社商品以外の修理も行っています。
欠けや割れがある場合でも状態に応じて修理が可能です。すべての破損を直せるわけではありませんが、修理の可否と方法は、品物の状態を確認したうえでご案内しています。
[修理について:https://shitsurindo.com/repairs]
[修理問い合わせ:https://shitsurindo.com/contact]
木製を選ぶときのポイント
木製は、天然木の木目や一点ごとの表情、軽さ、使い込む変化を楽しみたい方に向いています。修理をしながら、器と長く付き合いたい方にも適しています。
素材名だけで決めず、器の形、厚み、重さ、塗り、仕上げまで確認すると、自分に合う漆器を選びやすくなります。
次回は、素地の「木合編」をご紹介します。







